ジョンレノンのロックンロール・ 「おまえにオレをつかまえることはできない」
ひだかたけし
美しい巻物をゆっくり
開くように
声の響きに
耳を澄ます
この肉身を揺らしながら
この肉身を溶かしながら
*
ジョンレノンのロックンロール
ジョンの声が、魂が、直観が、思考が
突き刺さる、聴覚を通して わたしの
たましいに
おまえのリアルをみせろ、と
おまえのリアルをさらせ、と
肉の苦痛を突破して
それはなんだ?
魂の熱だ、魂という熱だ
広大な荒野が開ける
優しい太陽が輝く
熱は思考だ、流出する直観だ
わたしの内部で閃く
イマジネーション
受け取る、思考という存在を
突き抜ける、至高の存在へ
おまえにオレを捕まえることはできない
おまえにオレをを掴まえることはできない
*
動乱の巻物をゆっくり
開くように
声の響きに
耳を澄ます
過ぎ行く時間の中で
病んだ肉身で
此処に留まりながら
此処で躍りながら
この白い小部屋で、心の震えに揺れながら
聴覚なんかぶっ壊れてしまえ!
ジョン・レノン『ロックン・ロール』へのオマージュ