無情
杏っ子

専業主婦になれるという幸運の意味が私には分かっていなかった。
そしてそんな幸運にあやかる土台も出来ていなかった。
専業主婦が何を意味するのか、仕事は何なのか
旦那の稼いだ金で適当に料理し、適当に掃除し、買い物し、それ以外に何をするべきなのか、見当もつかず、
私が私でいる意味も
私が女でいる意味も、あるのかないのかさまよう価値観の中で、男として生まれたてあなたは、生活費を稼ぐことに疲れて、独身に戻りたいとただただ普通に流れとして思い至った。
そして私はこの世の中で全く自分に向いてないものに ならざるを得なくて、社会人スキルのない自分を社会に晒しながら涙して生きている。


自由詩 無情 Copyright 杏っ子 2022-09-23 16:54:10
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