意志のうた
ひだかたけし

この無常と永遠が重なり合う
不断の退屈な日常で
私の両眼は
ひたすら痛い

今日、病院帰りに突然開けた
雲間の青、

それは哀しいほど青かった
それは嬉しいほど空だった


  *

闇の奥からこの小部屋に
純白の衣を着た
女の素足が
迫る
意識は眠りと目覚めの境に浮き
一気に硬直した肉体に
女は上から股を開きのし掛かる
ゆらゆらゆらゆら
女のからだが身悶え
その顔は決してみえない
夜明け前、
わたしはひたすら受け容れて
わたしは鮮明に覚醒していき

  *

哀しいほどの青を
嬉しいほどの空を
臨み

この無常と永遠が重なり合う
不断の退屈な日常で
私の脳髄は
ひたすら麻痺し

  *

太陽が爆発するこの砂漠のドマンナカ
突然到来する直観に身を任せ
渇き切った己れの喉に

水を求める、水を探す

何度でも歌をうたい
何度でも歌を響かせ

まだだ、まだだ、
未だだ、未だだ、
揺らぎ霞む意識に

限界はマダダ












自由詩 意志のうた Copyright ひだかたけし 2022-09-22 20:04:51
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