今日の私の日常を
ひだかたけし
暑いのか寒いのか
分からない
さっきから
エアコンをつけたり消したり
肉体が勝手に冷えたり火照ったり
荒い呼吸と激しい耳鳴りと
床から起き上がれば
肉体は痺れ振動する
夜を迎えていつもは一時収まる
疼痛が今夜は収まらない
眼底から脳髄を万力で締め付ける
ようかなこの宿痾が
昼からずっと続いている
今日午前、三時間かけ
病院にてブロック注射を受け薬を処方され
心身疲弊し疼痛が始まった帰り道
ふと見上げた空はうつくしかった
白雲がくっきり放射状に広がり
陽の光がそれを透明に浮き上がらせ
背景に空の青がうっとり安らいでいた
健康な人々の日常普段を包む空
それが私にはありがたく
微かな予感に懐かしかった
*
薬でごまかし今この詩を描いている
休み休み少しずつ
このあと痛みは激痛にかわり
意識は朦朧とするだろう
(そしたら続く限り耐えながら、
睡眠薬で強制終了して)
それでも私は
詩表現する
意志がイメージが
心の奥底から沸き上がる限り
今日の私の日常を
あなたに、世界に
開放する
このセカイに深まるため
今はひたすら待ち続けて