リアル
ひだかたけし

この白い小部屋の空間に

鋭く浮かぶ氷塊に

貫かれていく肉体は

明日を安楽死させることはできず

ひたすら今この瞬間に
苦痛を増幅させる

ああ おれの脳髄はおれの神経は

どんなプロセスをたどって

この苦痛を生じさせるのか

それすら一つの表象に過ぎないというのなら
それすら一つの夢に過ぎないというのなら

この肉の苦しみの生々しさはなんだ?

アヴァロン、五感を超えたわたしの故郷

透明な風が秋めいてきた街を吹き抜ける

遠い響きが折り重ねる音像の揺らぎが
意識の底から未だ微かに立ち上がる予感なら

おれはおれの病の生々しさにひたすら耐える

おれはおれの現実のリアルにひたすら耐える

生きたたましいの残響、生きる魂の残響



自由詩 リアル Copyright ひだかたけし 2022-08-31 18:48:01
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