雲砂糖
あらい
霙、これは意識があった
スケープゴートの産卵を一瞬
競い合うところを潜り搦め手
むず痒いもんだ。ほころびが目立っている
プライバシーも機敏な青にはやわらかな房火を点す
遠距離の構図が伴わないな、君みたいなお叱りを
肋骨を理解するたとえを接いで
予想通りの空腹が嘘を重ねる 恥を、
つつましやかなケープをあげよう 冷めた手で
つながる瞳 蚯蚓の這ったような最終駅まで
内緒の遊園地へ すべてが空気と舞う、口づけと眠り姫
さあ魔法使いのぜんまいを巻く足を引っ掛ける 向こう側へ
やはり毒々しい紫陽花の、泪をだね たかが陽射しか
色づく別れは星の海と 宙を浮くような カーキ色の時間を見上げ、
ちいさきものが描いた瀬戸際まで ジキルとハイドを演じる
かえりみち、十字路は概念がある。たまらないのだ
水の表で伸びる瓶の宇宙船
それは寧ろ 大粒のボクも
芝生の色は白以外知らない
きついだけ、よく均される
犠牲は芝居にも似た路地裏に忍び込む墨徒骨
必要とされない窓の傷痕を どうか顔を上げてくだされば
押し黙った桃源郷に、影絵のような遠吠えとよく実る
敢え無い こわばりがゆるんでいる
揺れ動くばかりのひとなみが、付着しただけの ふわりふわり