いつか、虫になる《改》
秋葉竹





目が合った瞬間の
風船が粉々に割れる、なにが終わる?
世界が終わる?

でも

まるで世界にヒビみたいに青空に稲光
浮いた雲は煌めき
その雲の上から落下した天使が
楽しそうに、踊ってる

みてたら涙ぐみそうになってしまってる

泣くのは嫌いだな
子どものころは泣いたあとで
なんであんなにス───ッと
心が安らいだのかな
愛されてる自信が
あったのかな

そんなのが黄金時代なのかもしれない
よみがえるのは針で嘘を刺された夜明け

暮らしのような諦めた笑顔、無口な人

夕まぐれ、だいだい色の温かさと手をつなぐ

いつか、虫になるのは決まってる

だから射し込む光がある意味、無残な
万華鏡


自由詩 いつか、虫になる《改》 Copyright 秋葉竹 2022-08-11 14:19:32
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