出口
ひだかたけし

漂いながら
青空を舞う
戯れながら
青空に呑まれる

わたしはあなたを知らない
あなたはわたしを知らない

ただ肉の痛みを殺していくだけ
打ち鳴らされる世界の音群に
飛び跳ねる世界の音群に
静かな予感を反響させ

出口は何処だ
出口は此処だ

青い街がうねっている
吹きわたる熱風にうねっている
世界はやっぱり美しく
私はやっぱり病んでいる

わたしは今日も耐えるだろう
向日葵が独り陽に従うように
お前が青春を謳歌するように
太陽が夏空高く爆発するように

在ることの驚き、激痛の突出
時は優しく
見知らぬ顔して過ぎていく










自由詩 出口 Copyright ひだかたけし 2022-08-11 10:36:59
notebook Home