やわらかいかけら
唐草フウ



ひとを好きになって傷ついて
感傷を肌で美しく感じていた
そんな時間
映画音楽のようにドラマチックな

からだの外へ出た細胞たち
絶えて流れた
う化して剥げたわたしのベールは
ふるい絵画にして棄ててしまった


安寧はゆらぎ
月は機微より眠る
語りつぐ全ては思い出/遠く近く


波の中で見つけた涙のかけら
重い荷物を置いて 入れて
また出して軽くする













自由詩 やわらかいかけら Copyright 唐草フウ 2022-08-11 02:54:13
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