Emotion
あらい
もし仮に無色、しょげこんだ明日はまた水銀の針葉樹林の杖を振り上げ、退屈しのぎに砂透水を注いだ、忘れられたセロファンキューブの、核心と上澄み
犯し難い。糖蜜をかけたソーダ水の浮力を覗いた発色。ただ時間だけが仮面を被る、冬の深夜の明い闇の声を嗄らすならば 曇りもない水面下の細道と
丸呑みされたあと、はらのなか、からだがあつい。不思議にもがっぽりと空に浮かんだまま、ゆくあてもなく言葉を失う、ひぅとなる、霧が晴れ 目を奪う
十二一重のたまごをといた、螺鈿のどろぬまをはこぶ、僕のひとみを閉じた、ファスナーポケット。隠してある明暗をうたう おしゃまな君、だけが難い
今の欠片が。後ろに下がってパリンと割れた後ろ髪を引かれ、無影灯のラインを越えてきた、これがよすがらに脆く紛れもなく万燈の、暴風圏の深い処と