詩の日めくり 二〇二一年五月一日─三十一日
田中宏輔

二〇二一年五月一日 「不老不死プロジェクト」


 ようやく、ロバート・シルヴァーバーグの『不老不死プロジェクト』を読み終えた。さいごのどんでん返しは、予想もしていなかっただけに、新鮮な印象を持った。再読のはずなのだけれど、思いもしない結末だった。

 きょうから寝るまえの読書は、ロバート・シルヴァーバーグの『小惑星ハイジャック』だ。創元から出たばかりの邦訳最新作である。楽しみだ。
https://pic.twitter.com/5ikS1Nn5vv


二〇二一年五月二日 「小惑星ハイジャック」


 ロバート・シルヴァーバーグの『小惑星ハイジャック』を読み終わった。ひとりの青年が夢を描いて、貴重な資源を含む小惑星を発見したのだが、大企業が青年の発見を横取りする。理由は、その小惑星に異星人の生き残りがいたからである。青年は、その異星人とこころでコンタクトして、大企業の陰謀を妨げた。

 きょうから寝るまえの読書は、ロバート・シルヴァーバーグの『一人の中の二人』これも再読だけれど、内容をぜんぜん憶えていない。おもしろいかな、どだろ。 https://pic.twitter.com/vOZn71m1H2


二〇二一年五月三日 「まえに見た夢のつづき」


 まえに見た夢のつづきを見た。人間の子どもそっくりの犬が出てきて、そいつがとてもかわいくて、人間の言葉をしゃべるの。「ぼくのこと、きらいにならないでよ。」って言うの。服着てて、人間の子どもといっしょ。きょうは、そいつ、ぼくの弟の写真を撮ってた。ぼくもまだ中学生くらいの子どもだった。


二〇二一年五月四日 「エデンの受粉者」


 カヴァーの絵が気に入って、本棚に残している、ジョン・ボイドの『エデンの受粉者』が、いま、Amazon で底値が1円だ。カヴァーの絵がよくて、1円というのは、めずらしい。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%83%87%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%8E%88%E7%B2%89%E8%80%85-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB-SF-218-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%83%89/dp/415010218X

 ジェラルド・カーシュの『壜の中の手記』傑作短篇がいくつも載っていて、必読の書だと思うのだけれど、Amazon で、いま、底値が1円である。いったい古書の値段は、なにで決まっているのだろうか?

https://www.amazon.co.jp/%E5%A3%9C%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AE%E6%89%8B%E8%A8%98-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%89-%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A5/dp/4042961010/ref=pd_sim_5?pd_rd_w=fRCi9&pf_rd_p=1ebaba54-a282-454a-bd33-07860adf783c&pf_rd_r=6JRWV7AXJKQ3MEKGEAF6&pd_rd_r=e4e02dc9-7e75-46de-8625-994e256fbd94&pd_rd_wg=mi22N&pd_rd_i=4042961010&psc=1

 W・H・ホジスンの『夜の声』も傑作短篇集なのだけれど、これは、Amazon で、底値が2900円だった。邦画の『マタンゴ』の原作がタイトル作として載ってるのだけれど、2900円は、ちと高いかな。傑作ばかり載ってるけれど。

https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%9C%E3%81%AE%E5%A3%B0-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-536%E2%80%901-W%E3%83%BBH%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%B3/dp/4488536018/ref=sr_1_2?adgrpid=115402107306&dchild=1&hvadid=492572614262&hvdev=c&hvqmt=e&hvtargid=kwd-333719901051&hydadcr=27304_14361250&jp-ad-ap=0&keywords=%E5%A4%9C%E3%81%AE%E5%A3%B0&qid=1620216619&sr=8-2

 ぼくは、これを105円で、ブックオフで買ったのだけれど、本の裏表紙に値段票の剥がし跡があったのだけれど、これを宝物として、本棚に残している。表紙はともかく、本体はきれいだった。


二〇二一年五月五日 「ブックオフ」


 片道歩きで30分で、いい運動にもなったから、しじゅう行ってた五条堀川のブックオフが数年前につぶれて、それから、あまりブックオフに行かなくなったけれど、あしたは東寺のブックオフにでも行こうかな。東寺のブックオフでは、ときたまめずらしいものと出合うことがある。あしたは、どかな。


二〇二一年五月六日 「地を継ぐ者」


 ブライアン・ステイブルフォードの『地を継ぐ者』が、これまた傑作なのに、Amazon で底値が1円だ。古書の値付けはいったいどこで決まるのだろうか? 不思議だ。

https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E3%82%92%E7%B6%99%E3%81%90%E8%80%85-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%ABSF-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3-%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89/dp/4150113564/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%9C%B0%E3%82%92%E7%B6%99%E3%81%90%E3%82%82%E3%81%AE+%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3&qid=1620226842&s=books&sr=1-1

 東寺のブックオフに行ってきたが、文芸書の棚がほとんどなくて、マンガの棚ばかりだった。

@lzSbTWvooJWritQ ここ数年、Amazon でしか本を買ってません。


二〇二一年五月七日 「不老不死プロジェクト」


 シルヴァーバーグの『不老不死プロジェクト』先週読み終わったばかりなのに、もう結末を忘れてしまっている。ぼけがはじまったのだろうか。

 本棚に置いてある『不老不死プロジェクト』を手にしたとたんに思いだした。よかった。まだそれほど、ボケがきつくなくって。


二〇二一年五月八日 「短詩」


どれほど上等な器でも
食べた後は
汚れた一枚の皿に過ぎない。


二〇二一年五月九日 「一人の中の二人」


 ロバート・シルヴァーバーグの『一人の中の二人』ある芸術家が犯罪を犯して、人格改造の刑を受ける。改造後に改造前に知り合った女性テレパスに声をかけられる。すると、改造前の人格が出現する。その後は、人格の取り合いになる。二つの自我の戦いだ。さいごは、女性テレパスと共同で、改造前の人格を破壊して終わる。読むのに、ちょっと苦痛だった。

 きょうから寝るまえの読書は、ロバート・シルヴァーバーグの『第四惑星の反乱』だ。ジュブナイルものらしい。おびただしいルビだ。おもしろいかな、どだろ。 https://pic.twitter.com/J6R5BRYcmh

『第四惑星の反乱』すらすらと読めた。宇宙植民地の惑星の地球への反乱に巻き込まれた、一青年の行動が描かれている。代々、宇宙軍の司令官を祖先とする士官候補生の青年が、革命軍側に有利になるように策謀するという物語だった。この小説はシルヴァーバーグの第一作目のものだという。読みやすかった。ジュブナイルだからかな。


二〇二一年五月十日 「伊藤芳博さん」


 伊藤芳博さんから、詩論集『今、詩を教えるということ』を送っていただいた。詩を感じるものとしてとらえているぼくとしては、感情もまた学習によるところがあるので、詩は教えられるものかもしれないとも思った。
https://pic.twitter.com/76PStS3Odh

 きょうから寝るまえの読書は、J・G・バラードの短篇集『溺れた巨人』の再読。ひさびさのバラードだ。どれだけ楽しませてくれるかな。
https://pic.twitter.com/s86nmCNhWI

 1作目は、タイトル作の「溺れた巨人」最大級の鯨のごとき大きさの巨人の死体が浜辺に打ち上げられている。たくさんのひとびとが、巨人の死体を見物したり、死体の上をよじ登ったりしている。巨人の死体は何日かして腐敗していく。切り刻まれていく死体。飼料に使われる死体。巨大な骨のモニュメント。


二〇二一年五月十一日 「爬虫類園」


 2作目は、「爬虫類園」海岸に立ち並んだ群衆がいっせいに海に入る場面で終わる作品だが、そこに至るまでの描写がまだるっこしかった。

 3作目は、「たそがれのデルタ」川のなかに群れる蛇を見る、足を傷めた博士。妻は、夫である博士が蛇の話をするのを嫌がっている。妻は別の男とテントにいる。博士は拳銃をぶっ放す。妻と男がテントから出てくる。妻は博士に言う。川は干上がっており、はじめから蛇など一匹もいやしないのだと。

 ぼくがいま持ってるほうのカヴァーの絵の、T・J・バスの『神鯨』が、いま、Amazon でいくらくらいするのか見てみたら、底値が、34336円もしてた。一か月ほどまえは、10000円だったのに。

https://www.amazon.co.jp/%E7%A5%9E%E9%AF%A8-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB-SF-312-T-J-%E3%83%90%E3%82%B9/dp/4150103127?fbclid=IwAR28vyjAOlzn1HqhVcsMYDNr_jACtsBTbhjK9eK2Cc2_4wlOaZDOiGlDQmA

 ところが、ぼくがひとに譲ったほうの初版の『神鯨』の底値は、606円だった。古書値はふつう初版のほうが高いはずなんだけれど、カヴァーの絵が違っているだけだから、みんなには、こっちを買ってほしい。

https://www.amazon.co.jp/%E7%A5%9E%E9%AF%A8-1978%E5%B9%B4-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB%E2%80%95SF-T-J-%E3%83%90%E3%82%B9/dp/B000J8LQEC/ref=sr_1_1?adgrpid=120952844844&dchild=1&hvadid=506487163167&hvdev=c&hvqmt=e&hvtargid=kwd-333833405003&hydadcr=27305_11363395&jp-ad-ap=0&keywords=%E7%A5%9E%E9%AF%A8&qid=1620731199&sr=8-1&fbclid=IwAR0XHoNbE-MJYP4QUdtOCv5at9EF3WqvFfjI0RXZtvwMHQQ3ejIqVtzVDyc

 なぜ、ぼくが、T・J・バスの『神鯨』に固執するかというと、死ぬまでに再読したい本の1冊だったからである。数か月前に再読したので、もう読まないかもしれないけれど、もう一度くらい読み直すかもしれない。やっぱり傑作だったからね。

 一時期、底値が7000円以上もした、『スターシップと俳句』が、いま、Amazon で、底値が705円だ。適切だ。この作品も、死ぬまでに読み返したい本の1冊である。傑作というわけではなく、怪作という意味で読み返したいのである。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%A8%E4%BF%B3%E5%8F%A5-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB-SF-580-%E3%82%BD%E3%83%A0%E3%83%88%E3%82%A6%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%AB/dp/4150105804/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%A8%E4%BF%B3%E5%8F%A5&qid=1620737196&s=books&sr=1-1

あ、底値701円だった。

@kohimon 『大潮の道』も、死ぬまでに読み返したい本の1冊です。傑作でした。こひもさんのおこころにも触れることができましたら、ぼくもうれしいです。

 レズビアンSFの傑作、ニコラ・グリフィスの『スロー・リバー』も、死ぬまでに読み直したい本の1冊なのだけれど、Amazon で見たら、底値が1円だった。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%ABSF-%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%A9-%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9/dp/4150112258/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC&qid=1620740264&s=books&sr=1-2%E2%80%A6

 マイクル・スワンウィックの『大潮の道』も、死ぬまでに読み直したい本の1冊だけれど、これまた、Amazon での底値が1円である。傑作なのに。古書値はわからない。

https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E6%BD%AE%E3%81%AE%E9%81%93-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%ABSF-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB-%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF/dp/4150110050/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%A4%A7%E6%BD%AE%E3%81%AE%E9%81%93&qid=1620740747&s=books&sr=1-1%E2%80%A6

 これからお風呂に入る。最近は、湯船につかりながら、ジーン・ウルフの『THE BEST OF GENE WOLFE』を読んでる。まだはじめの2篇を読んだだけだけど。英語というのは、日本語とまったく違うので、日本語で読んでるときよりも、脳みそがソリッドになっているような気がする。ボケ防止にもなってるかな。
https://pic.twitter.com/hepkRHw225


二〇二一年五月十二日 「けさ見た夢だ」


 ある日の晩のことだ。島にいる15歳になった少年たちが呼ばれて船に乗った。ぼくもそのひとりだ。5人の少年たちが乗っていた。3、4時間も乗っていただろうか。船のなかの時計が外されていて、正確な時間はわからなかったけれど、船を操作していた正樹おじさんが、ぼくたちに裸になれと言った。はじめは冗談だと思い、どの少年も服を脱がなかったら、正樹おじさんは怒気を含んだ声で、もう一度、みんなに服を脱ぐように言った。これは冗談じゃないんだなあと思って、みんな服を脱いで、坐って、つぎの正樹おじさんの言葉を待った。すると、正樹おじさんは、これをあそこに塗るようにと言って、軟膏のようなものを少年のひとりに渡し、それをみんなに塗るように言った。ぼくたちはしぶしぶ渡された軟膏をあそこに塗ると、正樹おじさんのつぎの言葉を待った。正樹おじさんは、もうじきある島に上陸するけれど、おまえたちは裸のまま上陸しなければならないと言った。ぼくたちは正樹おじさんの言葉に従って、島に上陸した。夏の晩だったので、裸でいても大丈夫だったけれど、正樹おじさんだけ服をきていて、なんだか変な感じがした。正樹おじさんが、おおいと大声を上げると、裸の女のひとたちが5人現われた。そのひとりひとりの女のひとたちが、ぼくたちひとりひとりの手を握りにきた。
 そして、ふたりずつ、5組の男女は手を握って歩きだした。予感がしてか、ぼくたち少年たちのあそこはすっかり元気になっておったっていた。ぼくたちは別々の建物に入って行った。そして、ぼくたちは女たちから性の手ほどきを受けたのであった。帰りはばらばらだったので、さいごになったぼくが船に到着すると、正樹おじさんが、ぼくたちに服を着るように言い、ぼくたちは服を着た。そして船はふたたび、ぼくたち5人の少年たちを乗せて島にもどった。これがぼくの初体験の話だ。

けさ見た夢だ。


二〇二一年五月十三日 「あらしの鳥、あらしの夢」


 J・G・バラードの短篇集『溺れた巨人』4作目は、「あらしの鳥、あらしの夢」植物の成長促進剤が発明されて使われた。畑の植物を餌にしていた鳥たちが巨大化した。巨大化して、人間や家畜を襲うようになった。主人公はその鳥を殺すことを仕事としていた。鳥の死骸から羽を採り集める女。その女の夫や息子も巨大化した鳩に殺されたのだった。男は女に関心があった。女は鳩の死骸の羽だけを集めていた。その羽を使って巨大な鳩の巣をつくっていたのだった。男はその巣を壊して、女の命を救ったつもりであった。二日後、男は巨大な鳩に偽装して空を滑空していた。女は男を撃ち殺した。失われた息子を巨大な鳩が運んできてくれるようにと願って。

 5作目は、「スクリーン・ゲーム」ヴァーミリオン・サンズの砂漠に大きな画像を12枚置いて、その間を通り抜けるゲームがはじまる。さまざまな宝石を象嵌された蠍や蜘蛛たちを従えて歩く女。その女を追いかけて、結局は女に殺される男。男は女が自分の母親を突き落として殺したことを知っていた。


二〇二一年五月十四日 「永遠の一日」


 6作目は、「永遠の一日」地球は自転をやめて静止した状態である。そこでは、わずかな生存者がいて、わりと優雅に時を過ごしていた。主人公の青年はひとりの男の医者とひとりの女の画家に出合う。あとで知り合った別の女が医者をその女の連れ合いの運転手に殺させる。その女は医者の元患者だった。

 7作目は、「うつろいの時」人生の終わりからはじまりまでを、時間を逆回しにして書かれたもの。つまり、墓場からはじまり、産院で終わる物語。叙述がうまくて、びっくりした。それぐらいよくできている。この手のアイデアのものは、いくつか読んだ記憶があるが、一番目か二番目によいものと思った。


二〇二一年五月十五日 「薄明の真昼のジョコンダ」


 8作目は、「薄明の真昼のジョコンダ」一時的に目が見えなくなった主人公が、目が見えないところからくる幻想のようなものを見る。していた包帯を取る日がきて、ふたたび目が見えるようになるが、見えなかったときのことを考えて、自分で自分の目をつぶすというもの。

 さいごの9作目は、「ありえない人間」平均寿命が80歳を超えてる時代に、若者の数の少ない時代に、交通事故で片足を失った17歳の少年がいる。事故を起こした青年の足を移植することになったのだが、主人公の少年は、他人の足だったものが自分の足になったことに、なにか違和感を持つ。


二〇二一年五月十六日 「10万光年の迷路」


 きょうから寝るまえの読書は、ロバート・シルヴァーバーグの『10万光年の迷路』だ。初読である。10年以上もまえに手に入れたものだが、おもしろいものかどうかはわからない。シルヴァーバーグのものでも、あまりおもしろくないものがあることが、このあいだわかったからである。 https://pic.twitter.com/v3ziL9QMB6

『10万光年の迷路』宇宙に出てみると、他の種族がいた。その種族と宇宙植民地の分割について話し合いをしに行ったが、冷たくあしらわれる。帰りに第三の種族に出合う。第三の種族は人類ともうひとつの種族に銀河系を二等分するように命じる。第三の種族のすごい能力を見て、双方の種族はその意見を受け入れることにした。


二〇二一年五月十七日 「ユートピアの罠」


 きょうから寝るまえの読書は、ジョン・ウィンダムの『ユートピアの罠』にする。初読である。Amazon のレビューを見ると、ぼろくそに書いてあった。ぼくが読んできたウィンダムの小説は、どれもおもしろかった。はてさて、この作品は、どだろ? https://pic.twitter.com/t7OvSlKlsa

あしたは神経科医院に行く日だ。忘れないように。


二〇二一年五月十八日 「『ユートピアの罠』と『ギリシア奇談集』」


 ジョン・ウィンダムの『ユートピアの罠』100ページまで、がまんして読んだ。ある島の歴史が書かれてあるのだが、おもしろいところがいっさいない。ジョン・ウィンダムって、長篇でも短篇でも中篇でもおもしろいものばかり書いていたのに、この『ユートピアの罠』ぜんぜんつまらない。あと一時間ほど読んでつまらなかったら読むのやめよう。

 いま150ページほど。126ページあたりから、毒蜘蛛が何万匹も出てきて、島へ来たものの半数の人間の命を奪ったところあたりからおもしろくなってきた。こういった事件が起こるまでが長かった。毒蜘蛛が出てきてからは、いつものウィンダムらしさが出てきて読めるものになっていた。毒蜘蛛は放射能のせいで変異したものらしい。

 きょうから寝るまえの読書は、アイリアノス の『ギリシア奇談集』だ。ひさびさにSFから離れる。岩波文庫もひさしぶりだ。 https://pic.twitter.com/e8uKBOxWZ4

 ホメロス以前に叙事詩を書いたものがいたこととか、プラトンがサッポーが美人であったと書いていたこととか、「奇談集」というよりも「雑学集」といったものであるように思われた。つまみ読みしている。つまみ読みでもいいものであると思われる。
哲学者や王や武人について書かれていることが多い。

 プラトンは、希望とは目覚めている人間の見る夢だといった。(388ページ)

古人はホメロスの詩を分割して詠唱したこと(375ページ)

 プラトンはつねづね、ディオゲネスという男は、気の違ったソクラテスだと言っていたという。(427ページ)


二〇二一年五月十九日 「パステル都市」


 きょうから寝るまえに読む本は、M・ジョン・ハリスンの『パステル都市』再読だ。傑作だった。楽しみ。 https://pic.twitter.com/XyfedmCYsO


二〇二一年五月二十日 「パステル都市」


 1週間ほどまえまでは、底値が6066円だった、『ダフニスとクロエー』が、いま、Amazon で見たら、底値が792円になっていた。古書値はわからん。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4003211219/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o06_s00?ie=UTF8&psc=1

 M・ジョン・ハリスンの『パステル都市』いま半分ほどのところなのだが、古書らしい香りがしていて、いい感じだ。物語はまだゆっくりとしたものだが、2回の戦闘で、主人公はパーンと呼ばれる剣を失ってしまう。むかし読んだのだけれど、どうなるのかは忘れてしまった。

 ぼくの記憶の底にあった言葉、「わたしの同情をさそうのは、カロン・バンです。女は男より裏切りには慣れているものですけれど、ずっと深刻に感じとるのです」(大和田 始訳、141ページ)

 錆の砂漠と呼ばれるところからエネルギー剣や飛行艇など利用できるものを運び出し、古代の科学技術に頼る超未来の話。中世のように女王がいて、貴族がいる。二人の女王が覇権争いをしている。脳髄を取り出す頭を切り取る機械が跋扈している異様な世界。主人公は自分を詩人にふさわしいと思っている卿。


二〇二一年五月二十一日 「世界SF全集 第32巻 短篇集・現代篇」


 クロミス卿は帝国を失ったジェーン女王の側についている。脳髄を取り出す化け物のような歩行機械は、ゲテイト・ケモジットと呼ばれる。

 そして、物語の終わりに、殺戮歩行機械がなにゆえにつくられたかが明かされる。再生者をつくるためであった。ジェーン女王の配下の小人は再生者とともに活躍し、王国の奪還に成功する。クロミス卿は、友の死によってうちひしがれる。ずいぶんたってから再興された帝国にクロミス卿は戻る。『パステル都市』やはり傑作であった。

 きょうから寝るまえの読書は、『世界SF全集 第32巻 短篇集・現代篇』だ。ずいぶんむかし、たぶん20年ほどまえに手に入れたものだろう。傑作短篇集なので、既読のものもある。しかし、それらももう一度、読み直そうと思う。未読のものとともに新鮮な気持ちでもって読もうと思う。 https://pic.twitter.com/O5qXTXqsMD

 1作目は、レスター・デル・レイの「愛しのヘレン」二人の青年が理想的なロボットをつくる。すると、ロボットは、一人の青年に熱烈な恋をする。それから逃れる手段を考えるのだが難しい。さいごに諦めさせる。もうひとりの青年がこんどはロボットに恋をする。ポール・マッカートニーの曲に『愛しのヘレン』ってのがあったかと思うけれど、レスター・デル・レイの『愛しのヘレン』と関係があるのかどうかは知らない。

 2作目は、ロバート・A・ハインラインの「歪んだ家」既読。ほかのアンソロジーで読んだことがあった。四次元的に家を建てたらどうなるかって話。扉を開けるたびにいろいろな場所に行くことができる家。さいごに扉をあけて出ていった場所はロサンゼルスだった。家に戻ると、家はなくなっていた。「歪んだ家」をなんで読んだのかネットで調べた。『第四次元の小説―幻想数学短編集』 (地球人ライブラリー)だった。いま本棚にないので、だれかに譲ったのだろう。「歪んだ家」以外、どんなものが載っていたか思いだすことができない。


二〇二一年五月二十二日 「夜来たる」


 3作目は、アイザック・アシモフの「夜来たる」1か月ほどまえに読んだロバート・シルヴァーバーグが加筆したものの原型だ。シルヴァーバーグの加筆は正解だった。ただアイデアはやはりアシモフのものである。3000年くらいの周期で夜が訪れる世界の物語である。

 4作目は、ヘンリイ・カットナーの「トオンキイ」家具に化けたなにものかが家人に干渉する物語。タバコを吸おうとすると火をつけてくれるが、本を読もうとすると本の種類によって読めなくしてしまう。さいごに壊そうとするが、人間の身体の方が消えてしまう。家具付き部屋はふたたび貸し出される。


二〇二一年五月二十三日 「存在の環」


 5作目は、P・スカイラー・ミラーの「存在の環」一本のナイフをめぐって、時間に関する考察をしているのだが、読んでいても、なにを読んでいるのか一向にわからない、つまらない作品だった。こんなものが、ほかのアンソロジーにも採り上げられているのだという。

 6作目は、マレイ・ラインスターの「最初の接触」ファースト・コンタクトものだ。この作品は既読。同じタイトルで、2019年にハヤカワからアンソロジーとして出ていたものだ。船の乗組員を交換することで、ことなきを得たというものだ。ぼくには、理解に苦しむアイデアである。

 7作目は、ウィリアム・テンの「クリスマス・プレゼント」間違って、20世紀のクリスマスに、23世紀の複製人間製造機を贈られた人間が自分とうり二つの人間をつくるが、間違いを正そうとして派遣された人物に、本人のほうが分解消去されるというもの。


二〇二一年五月二十四日 「ベティアンよ帰れ」


 8作目は、クリス・ネヴィルの「ベティアンよ帰れ」赤ん坊のときに両親を交通事故で亡くした宇宙人の物語。地球で少女時代を過ごしていた。大学に入ったときに、同胞の宇宙人が訪ねてきて、いっしょに旅をしようと持ち掛けてきたが、地球での思い出が大きくて、同胞のもとへとは行かなかった。

 9作目は、ジャック・フィニイの「こわい」フィニイ独特の、いまと過去、現在と過去が混沌とした物語である。タイトルと内容はあまり釣り合っているとは思われない。

 10作目は、ポール・アンダースンの「野生の児」母親とともに赤ちゃんの宇宙人が地球にいて、母親が死んだ。赤ちゃんは地球人に育てられたが、異能を発揮して、自分が地球人でないことを発見し、自分の仲間を探す。見つかるが、地球人に育てられたせいで、もはや宇宙人の仲間に入れないことになった。

 11作目は、ジェイムズ・ブリッシュの「表面張力」宇宙船で植民するのに、その惑星の生物に人類の遺伝形質を保持させなければならなかったという話。たいくつなので、かいつまんで読んだ。おもしろくなかった。


二〇二一年五月二十五日 「悪夢の兄弟」


 12作目は、アラン・E・ナースの「悪夢の兄弟」睡眠中に生命の危険にさらされる悪夢を見させられる。化け物に切りつけられると現実の痛みが走る。さまざまな仕掛けで攻撃される。さいごに、それが宇宙空間に出る者の試練であることが明かされる。

 13作目は、フィリップ・ホセ・ファーマーの「母」強度のマザコンの青年が主人公。母親と宇宙船で、ある惑星に不時着する。土着の生物に捕まってしまう息子。逃げ出す母親。土着の生物は主人公を生かす。ながいあいだ捕まっていたせいで、主人公は土着のなめくじ生物を母親のように思ってしまう。

 14作目は、フィリップ・k・ディックの「にせもの」既読のものである。映画にもなっていて、それも観た。地球に潜入したロボットは、人間そっくりに化けることができる。ロボットの体内には爆弾が入っている。ロボットは、地球側の技術者に化けていた。爆弾は爆発した。

 既読といえば、少しまえに読み終わった、フィリップ・ホセ・ファーマーの「母」も既読であった。短篇集に載っていた。いま、ぼくの部屋の本棚にはないのだけれど。だれかに譲ったみたいだ。記憶がない。

 フィリップ・ホセ・ファーマーの「母」が入っている短篇集『奇妙な関係』を、Amazon のネット古書店で買い直した。『階層宇宙』シリーズと『リバー・ワールド』のシリーズは本棚にある。『恋人たち』もある。

https://www.amazon.co.jp/%E5%A5%87%E5%A6%99%E3%81%AA%E9%96%A2%E4%BF%82-1981%E5%B9%B4-%E5%89%B5%E5%85%83%E6%8E%A8%E7%90%86%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%82%BB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BC/dp/B000J7YJVU/ref=sr_1_5?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%82%BB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BC&qid=1621718604&sr=8-5

@saginuma_2012 気持ち悪い物語です。気持ち悪い物語は好きです。なんで手放したのかなって気持ちです。

ついでに本棚を見て、手放していた『デイワールド』も買い直した。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4150107122/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

 好きな詩人や作家の作品をコンプリートに集める癖は治らないものであろうか。まあ、ファーマーならよいか。本棚を見たら、『気まぐれな仮面』も、『緑の星のオデッセイ』も、キルゴア・トラウト名義の『貝殻の上のヴィーナス』もあった。どうして、『奇妙な関係』と『デイワールド』を手放したんやろか。

 いま本棚で見つけたんだけど、『太陽神降臨』もあった。よかった。買い直しは、2冊だけですんだ。

@kohimon そうです。よくご存じですね。スペ・オペです。

@kohimon ファーマーのキルゴア・トラウト名義の『貝殻の上のヴィーナス』カヴァーがかわいいでしょ? 意外に安くて手に入るみたいです。

https://www.amazon.co.jp/%E8%B2%9D%E6%AE%BB%E3%81%AE%E4%B8%8A%E3%81%AE%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9-1980%E5%B9%B4-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB%E2%80%95SF-%E3%82%AD%E3%83%AB%E3%82%B4%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%88/dp/B000J892QG

『太陽神降臨』は、Amazon では買えないみたいだ。検索しても出てこない。とてもエロチックな設定だった。

いや、1円から出てた。ぼくの持ってるのは文庫版のほう。これは銀背。

https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E7%A5%9E%E9%99%8D%E8%87%A8-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB-SF-279-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%82%BB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BC/dp/4150102791/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%A4%AA%E9%99%BD%E7%A5%9E%E9%99%8D%E8%87%A8&qid=1621722989&s=books&sr=1-1

文庫本はこんなの。 https://pic.twitter.com/km0eUqc1gI

@kohimon カヴァーがきれいだったら、いいですね。ぼくのは、カヴァーがきれいで、本体にすごいシミです。

 15作目は、シオドア・R・コグスウェルの「壁の中」四方を壁に囲まれた世界がある。そこでは魔法が使われる。だが、壁の外に出ることはできない。ひとりの少年が壁の外に出る方法を見つけた。壁の外の世界は魔法が使えない世界であった。


二〇二一年五月二十六日 「種の起源」


 16作目は、キャサリン・マクリーンの「種の起源」脳外科医が手術したのは、12歳で、2歳の知能をもつ子どもだった。しかし、手術中に医者が見たものは、……というもの。進化の話である。

 17作目は、トム・ゴドウィンの「冷たい方程式」このタイトルのアンソロジーを新旧2冊持っていて、2度読んでいる。宇宙船に忍び込んだ娘を非情にも船外にほっぽり出さなければならないというもの。宇宙船の規則で、密航者は始末しなければならなかったため。それが無垢の少女であっても。

 18作目は、フレドリック・ブラウンの「唯我論者」世界を消去したがゆえに再創造しなければならなかった男の話。

 19作目は、アーサー・C・クラークの「星」神父でもある宇宙飛行士の述懐。ぜんぜんおもしろくなかった。


二〇二一年五月二十七日 「吹きわたる風」


 20作目は、チャド・オリヴァーの「吹きわたる風」地球の荒廃から逃れて、4世紀近く航行していた宇宙船が、すでに緑の惑星に到着していたという物語。

 21作目は、ロバート・シェクリイの「危険の報酬」2冊の別のアンソロジーでも読んだ。テレビで放映している懸賞金付きの番組の話。主人公はうまくやる。ほかの2冊のアンソロジーとは、『SFベスト・オブ・ザ・ベスト』下巻と『SFマガジン700【海外篇】』である。テレビ番組というのは、参加者が殺人者たちから身を守るのを放映していて、一般人も参加者を助けたりできるというもの。ヤラセもあったりして、よくできている話だ。

 いま現代詩フォーラムに投稿している作品に、ハインリヒ・ベルの小説がよかったと書いているのだが、部屋の岩波文庫の本棚になかった。岩波文庫をひとに譲ることはあまりないので、不思議だ。買い直しをしようかなって思ってる。

 買い直した。400円ほどだったから、まあ、いいやと思って。でも、なんで手放しちゃったんだろう。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4003245210/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1


二〇二一年五月二十八日 「誰が人間にとってかわられる?」


 22作目は、ブライアン・W・オールディスの「誰が人間にとってかわられる?」既読である。銀背の『銀河は砂粒のごとく』に収められている。機械は人間に奉仕している。人間がいなくなったということで、機械が支配権争いをする。山にひとりの人間がいることがわかる。機械は彼に奉仕する。

 23作目は、リチャード・マシスンの「次元断層」既読。短篇集『13のショック』に収められている。ある男が、もうひとりの自分がいる次元に出現した話。短くて、よくまとまっている話だ。

 24作目は、ダニエル・キイスの「アルジャーノンに花束を」知能指数68の愚鈍な男の知能を手術で、知能指数200にする話。実験は成功する。しかし、結末は、知能が日ごとにもとに戻るというもの。アルジャーノンは実験用のネズミの名前。主人公と同じ手術を受けて死んだネズミの名前。

 25作目は、フリッツ・ライバーの「交通戦争」アルキ族とクルマ族の戦い。車に轢かれそうになった老婆が拳銃を3発、運転席に向かってぶっ放した。2発が車に乗っていた者に命中した。アルキ族とクルマ族のさまざまな争い。

 さいごの26作目は、J・G・バラードの「終着の浜辺」浜辺のブロックのあいだを彷徨いながら妻と息子を探す男の物語。SFらしさなどいっさいない作品。

@minikurochibi 知りませんでした。

@minikurochibi 尾之上先生がお書きになったように、「歪んだ家」を漫画にできるのは、赤塚さん以外にはいらっしゃらないように思います。

@minikurochibi 赤塚さんもSFマニアだったのですね。

@minikurochibi それにしても、「歪んだ家」を2次元の紙面に描き込んだ赤塚さんも天才だったのですね。

@minikurochibi 知りませんでした。お教えくださり、ありがとうございます。


二〇二一年五月二十九日 「ミラーシェード」


 きょうから寝るまえの読書は、サイバーパンク・アンソロジー『ミラーシェード』の再読だ。これまた1作も記憶にない。目次をみても、なにも思い出せない。新刊本を読むような気持ちで読めるような気がする。この大いなる忘却力よ。老いの僥倖よ。 https://pic.twitter.com/JSo9Mmlj0q

 1作目は、ウィリアム・ギブスンの「ガーンズバック連続体」新聞に載ったUFOとか 、テレビでやってた宇宙大作戦のこととか出てくるけれど、一文字も抜かさず読んだが、これはSFではなかった。この作品がギブスンの商業誌デビュー作だというのだから驚いた。なにが書かれてあるのか皆目わからんかった。

 いま現代詩フォーラムに投稿している作品に、「すべての実数を足し合わせると、ゼロになるのであろうか。」と、ぼくは書いているのだが、いままで、それに対する答えをもらったことがない。だれか、答えを知ってるひとがいたら、教えてください。

 郡 宏暢さんから、同人詩誌『Unedited 』vol.01を送っていただいた。氏の作品「靴下」に、「人のにおいが嫌いだと知ったのはいつだったか」という詩句があって、ぼくの場合は、小学校の6年生のときかなと思い出していた。鼻の頭をこすってみと級友に言われて、こすると指の先がくさかったのであった。
https://pic.twitter.com/PFYQneUWsI

@lzSbTWvooJWritQ ハインラインの小説は1冊もありません。いえ、1冊だけ残しています。『未知の地平線』カヴァーが不気味で趣味なので残しました。たくさん読みましたが、ひとに譲りました。ウロボロス、耳に記憶はありますが、憶えていません。

 2作目は、トム・マドックスの「スネーク・アイズ」元空軍に属していた男は、頭脳にスネークと呼ばれるインターフェースを埋め込まれていた。除隊後も、その影響下にあって、解決するために高空の低重力下にある施設に行く。そこで自分と同じような境遇の女性と知り合い、恋に堕ちる。そこで解決する。

 3作目は、パット・キャディガンの「ロック・オン」頭に複数のソケットをつけたロックをする女性が主人公。彼女を契約で縛り付けたい男がいる。彼女は40歳。まだまだロックンロールはできる。

@shindesuyo53 貴重なお時間をいただき、光栄です。ベルの作品は、短くて、無駄のないものでした。なんでひとに譲ったのか、ほんとに不思議です。

 海東セラさんから、詩誌『ピエ』街歩き特集号を送っていただいた。セラさんの詩「虹の港」に、「真の乗り物といえばやはり海のことでしょう」「町もまた海にあってただよい、」とあって、視点を変えると、そう見えるのだなと思った。日めくりの岩木さんのお名前、訂正しておきました。ごめんなさいね。
https://pic.twitter.com/anT8pzVfDX

 これからジミーちゃんが部屋に遊びにくる。さいきんは、雀たちと関西弁でしゃべっているそうで、相変わらず狂ってらっしゃいます。でも手先は器用で、自分で散髪しているらしくて、その出来がまた芸術的にちぐはぐで、どこからどう見ても、まともなひとには見えない。ぼくの大切な友だちだ。

 4作目は、ルーディ・ラッカーの「フーディニの物語」さいしょはぐるぐる巻きにされて飛行機から落とされる。つぎは石膏づけにされて爆破される。さいごは氷漬けにされて爆破される。どの場合も無事に姿を現わせる。話はわかりやすいが、どこがSFなのか。さっぱりわからん。

 インスタント・ラーメンをいろいろ買って食べているけれど、きのう買って食べた「ラ王 柚子しお」がまずかった。5袋入りの412円のもの(税別)だけれど、二度と買わないと思った。あと4袋、がまんして食べるわ。

@rr0101kt いま食べ終わったところです。まずかったです。

 5作目は、マーク・レイドローの「ガキはわかっちゃいない」廃墟となった都市を、ふたつのガキのグループが縄張り争いをしているというもの。廃墟となった都市でなければ、SFではないような作品だった。ただのチンピラたちのやりとりみたいだった。

 6作目は、ジェイムズ・パトリック・ケリーの「夏至祭」主人公は人工冬眠を繰り返しては、成長していく自分の娘と会う。娘が惚れた男が現われた。3人ともドラッグづけだ。ストーンヘンジのそばでドラッグをのむ主人公と娘。人口冬眠に入って、娘に財産を贈る手続きをとる主人公。二度と会わないよう。

 7作目は、グレッグ・ベアの「ペトラ」石と肉でできた90センチの小人が主人公。教会に隠れ住んでいる。神父の娘と男が教会内で睦み合っている。男は去勢され処刑される運命にある。主人公の小人はそうはさせじと計画する。これもまたSFではない。サイバーパンクのカテゴリーはどうなっているのだろ。

 8作目は、ルイス・シャイナーの「われら人の声に目覚めるまで」妻と一緒に島に休養で来ていた会社員が、自分の会社が島で人体実験をしているのに気づく。クローンに鰓をつけて泳がせていたのである。主人公は会社の人間だから口をつむぐ。ようやくSFらしいのに出くわした。

 9作目は、ジョン・シャーリイの「フリーゾーン」大西洋上の都市、スリーゾーンでロックバンドを組んで演奏していたヴォーカル兼ギタリストの主人公が、行きがかり上、3人の人間を追手から逃してやるために奮闘する物語。この作品にSF的な要素はない。

 10作目は、ポール・ディ=フィリポの「ストーン万歳」はきだめに盲目の男がいた。大企業のトップの女性のはからいで、人口の目を移植される。「この世界について、どう思うのか?」という質問をされる。答えはながいあいだ学習し学び旅したあとでよいと。不公平であると答える。もっともだという。その受け答えのあとに、暗殺されそうになる。企業のトップの女性は暗殺された。遺言で、すべての財産を男は譲り受ける。

 11作目は、ブルース・スターリング&ウィリアム・ギブスンの「赤い星、冬の軌道」ソ連の宇宙ステーションが舞台。もう地球に全員戻るようにとの命令。しかし、ただひとり、大佐だけが残る。しばらくして、アメリカ人の男女が気球に乗ってやってきた。

 さいごの12作目は、ブルース・スターリング&ルイス・シャイナーの「ミラーグラスのモーツァルト」タイムマシンでモーツァルトのいる時代に行く。時間旅行者は現地で好き勝手なことをする。現地の人間も影響されて、ロックミュージックを聴いたりする。モーツァルトもロックミュージックを書く。


二〇二一年五月三十日 「『ギャラクシー』上巻」


 きょうから寝るまえの読書は、アメリカのSF雑誌「ギャラクシー」誌のアンソロジー『ギャラクシー』上巻だ。既読である。上巻の目次を見ても、ただの1作しか思い出せなかった。すさまじい忘却力。 https://pic.twitter.com/tLfGGB6tBj

『ハインリヒ・ベル短篇集』、フィリップ・ホセ・ファーマーの『奇妙な関係』、『デイワールド』が到着した。 https://pic.twitter.com/BEtICmbpgM

 湊 圭伍さんから、俳句集『そら耳のつづきを』を送っていただいた。「明日の国の向こうはきっと駐車場」「重力はユーモアだから信じよう」「針が降るふつうの町で生きている」「カクレミノという木があって考える」「天井に並んで生える歯がきれい」句は、知的であり、幻視もある。 https://pic.twitter.com/X9cd2wAVoR

@umiumasenryu お名前を変えていらっしゃるのですね。俳句は、ぼくもつくったことがあるのですが、むずかしかったですね。きれいでおしゃれな句集、ありがとうございました。

 出前一丁のしょうゆ味を買ってきた。5袋入り412円(税別)だった。塩味がよかったんだけど、なくって。おいしいかな。食べてみる。
https://pic.twitter.com/myV1ZCSRYy

 アンソロジー『ギャラクシー』上巻1作目は、フリッツ・ライバーの「性的魅力」放射能汚染のためか、女性はマスクをしなければならないアメリカでの話。主人公はイギリス人の男。アメリカにきていて、マスクをしたひとりの女性に出合う。女性からイギリスに連れて行ってくれるように頼まれるが、女性は主人公に抗う。

@rr0101kt 夢は講師時代のことが多いです。あと、親や兄弟のこととか。SF的な夢は見ないですね。残念。

 2作目は、デーモン・ナイトの「人類供応のしおり」これは憶えていた。異星人が地球にきて、地球人に戦争をやめさせたり、エネルギー装置をつくらせたり、病気をなくしたり、人類に平和と富と健康をもたらせるのだが、最終的には、人類を自分たちの食料にするためにだったという話。

@mazurow ワンアイデアストーリーは憶えていることがありますが、忘れていることもあります。意外性の強いのはわりかし憶えているようです。

@mazurow ぼくも始終忘れるので、再読が新刊本を読むような感じがして、ちょっと得かもしれないと思うことがあります。

 3作目は、ロバート・シェクリーの「幸福の代償」ほとんどあらゆることが自働機械化している未来。主人公の仕事といえば、ボタンを押すこと。ちっとも楽しくないと思っている。

 4作目は、ウィリアム・モリスンの「審査の基準」ケーキの味の品評会。審査をするのが人間ではないという点だけがSFなわけか。妙な作品。

 5作目は、ジェローム・ビクスビイの「火星をまわる穴・穴・穴」直径ほぼ4インチ、惑星の表面、平均4フィートのところに無数の穴があいている。それらの穴はほぼ直線状にあいていることがわかった。そこから得た結論は、ごく小さな衛星が火星の表面をめぐっているということだった。この話は憶えていた。わかりやすいタイトルとアイデアだものね。こういうものは、先に書いた者勝ちなんだよね。詩でもそういうのたくさんあるね。先に書いた者勝ちって作品。

 6作目は、マーガレット・セント・クレアの「ホラーハウス」ホラーハウスの出し物を売りつけようとする主人公。本物の化け物を呼んできてしまう。買い主は化け物に連れ去られてしまう。

 7作目は、アラン・アーキンの「人間スープ」タイトルは作品とは関係ないみたいで、ただスープだけが中心になるもの。弟が台所でいろんなものをミキサーにかけてスープをつくっている。姉はそれをひとなめした。するとニワトリになった。弟がひとなめすると、セントバーナードになった。

 8作目は、ゼナ・ヘンダースンの「光るもの」貧しい家の娘が、隣の家に住むお婆さんのところに泊りに行く。その代わりに朝食とお昼代をもらえるというもの。お婆さんは、寝るまえに、光るものを捜していた。娘が見つけると、お婆さんは、その光に向かって通り抜けようとする。通り抜けた。あとで夫も。

 9作目は、コードウェイナー・スミスの「星の海に魂の帆をかけた女」この作品には、抜き出すべき名句がいたるところにある。「母親がさまざまな狂信者とかかわりあったため、ヘレンは鋭い人間観察家に成長していた。」(コードウェイナー・スミス『星の海に魂の帆をかけた女』5、伊藤典夫訳)とか、「人間は星の海でこんなことを学ぶのだろうか? 相手のことを心から気づかい、むさぼり食うのではなく愛するために人に接することを学ぶのだろうか?」(コードウェイナー・スミス『星の海に魂の帆をかけた女』5、伊藤典夫訳)とか。片道40年の星の旅。男と女。先に男が地球にやってきた。40年かけて。地球人の娘と恋に堕ちる。別れる。地球人の娘は星を旅する。40年かけて。そこには植民地惑星があり、男が待っていた。男はポッドできたので齢をとってなかった。ふたりは結婚し、以後、100年を幸せに暮らした。物語の途中で挿入される話があって、この物語をただの陳腐なロマンスだと批評している。物語の自己内部批評だ。工夫の妙が見られる作品である。コードウェイナー・スミスの作品はすべて傑作だ。


二〇二一年五月三十一日 「深層のドラゴン」


 10作目は、ジュディス・メリルの「深層のドラゴン」夫婦がいて、3本足の怪物に妻がとらわれているのを夫がたすける、という筋書きで物語は進むが、それは脳内で行われるシミュレーションで、それが精神療法であることがわかる。

 11作目は、アルジス・バドリスの「クリスタルの壁、夜の目」メディアをも自分の傘下に置く実業界の大物が主人公。彼を暗殺しようとする者と火星で対決する。主人公は火星人によって不死の身になっている。結末は書かれずじまい。

 12作目は、ジム・ハーモンの「シカゴのあった場所」世界中の人間が人間や動物を殺せなくなっている世界の物語。放送局が大脳皮質反転状態にする電波を送っているからである。それでも戦争はある。じっさいに殺し合うわけではないが。殺意はほんとうになくなってはいないという話。

 上巻さいごの13作目は、アラン・ダンジグの「大いなるネブラスカ海」アメリカ大陸に大地震が起きて、8つの州が水没したパラレルワールドの物語。

 きょうから寝るまえの読書は、アメリカのSF雑誌「ギャラクシー」誌のアンソロジー『ギャラクシー』下巻だ。既読である。これまた目次を見ても思い出せないものばかりだ。 https://pic.twitter.com/GwuJ9tLrGn

 1作目は、フィリップ・k・ディックの「おお! ブローベルとなりて」異星人のスパイになるために身体改造した地球人がいる。男は、戦後、後遺症のせいで一定時間、ぐにゃぐにゃの異星人の姿になるのがいやで機械の精神科医にかかっていたのだが、そこで、自分とは逆に地球人に身体改造された異星人を紹介されたのである。彼女はぐにゃぐにゃの異星人なのだが、彼女もまた一定時間、人間のときは美女だったのである。彼は、人間のときの彼女に惚れて結婚したのである。しかし、また彼女と同様の立場の異星人に惚れて浮気をしたりするのであった。妻は手術でずっと人間の姿になる。しかし、時すでに遅し。彼は手術でずっと異星人の姿となるのであった。異星人であること。それが事業拡大の条件であったためである。めっちゃ嫌っていた異星人の姿なのにね。男は仕事優先って時代のSFだもんね。

 2作目は、アイザック・アシモフの「入植者」名もない惑星に5人の宇宙飛行士が乗った宇宙船が不時着した。大気中に4%のアンモニアを含んだ毒性の大気である。地球の植物でテラフォーミングしようとしたが失敗した。4人が先に亡くなり埋葬した。埋葬後、大気の成分が地球型になりそうだった。

 清水鱗造さんから、小説『月夜に ゾウがはしごを上っていく』を送っていただいた。登場人物の名前が独特なのは、これまでの清水さんの作品に共通している特徴だ。清水さん独特の世界がここでも展開されるようだ。きょうは、清水さんの小説を読もう。 https://pic.twitter.com/InLP9wI43h

夢想キャラメルというのは、面白いアイデアだと思った。

夢の駄菓子に、無目的広場か、これまた面白いアイデアと思った。

@rr0101kt はい。ありがとうございます。いま、SF短篇の感想を書いていますが、自分でもへただなあと思うところがあって、反省しています。書くことで、うまくなればいいなと思って、書きつづけています。

 西原真奈美さんから、ツイート連詩『ふたりの普段詩』を送っていただいた。宮尾節子さんとの連詩である。

なにも捨てなくてよいのかもしれない
発てる気がした春
名を呼ぶたび その春が今もあること

西原さんのこの言葉の深さを考える。 https://pic.twitter.com/zy4E0Qlku2

 山田亮太さんから、詩集『誕生祭』を送っていただいた。文字の大きさが好みである。余白を活かすために、ぼくも文字の大きさはとても気にする。作品の声を聞く。個人を超えた声が聞こえる。一見、過剰に見える言葉が、じつはそうではないことがわかる。ギリギリに詰めた言葉であることがわかる。  
https://pic.twitter.com/vG9SmEMyzx

@m_a31354363 すてきな詩集をありがとうございました。写真もよかったです。

 アンソロジー『ギャラクシー』下巻の3作目は、ロバート・シルヴァーバーグの「すいすい落ちてく」機械の精神分析機。不安定な人間と長いあいだ接触していたために、機械である精神分析機も不安定な兆候を表わしていたのだろう。

 4作目は、ラリー・ニーヴンの「時は分かれて果てもなく」並行宇宙からさまざまなものを持ち帰ってくる会社が実現している世界で、自殺や殺人が急増しているという話。その捜査をしている警部が主人公。並行世界には、その主人公も自殺している世界もあった。

 ラリー・ニーヴン&ジェリー・パーネルの『インフェルノ─SF地獄篇─』を、Amazon で買い直した。800円。(送料別)だった。手放したのだけれど、さっき、ニーヴンの短篇を読み直して、やっぱりニーヴンって、いいなって思って。もったいないけどね。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4488654037/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1



自由詩 詩の日めくり 二〇二一年五月一日─三十一日 Copyright 田中宏輔 2022-08-08 00:03:57
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