まどのそと ほしをひろう
あらい
流行の作用が強い幽囚の錆びたスマイルを
ボイル仕込の平行四辺形の紙切れいちまいに浸す
足の向くまま気の向くままに しかし思うように動かない
雪を掻くようなバカンスを投げつけ見下げ果てる
呼吸するような毒物に跨がる物の数ではない
おだてられた花がまた曲がる、舐めるような視線
空くじなしの豪快な曇天でした
轢死の数理がくじけた
恋は盲目の下駄箱へ仕舞われたままだ
すらすらの泪かちかちと義歯の水仙の古時計から
饐えた臭いがする
性器のない経験が
隠れて指をさす俗語にばらまくときは
幾つかの喘ぎを零したようだ
古傷をしゃぶって
矢をショールで庇った生前葬にくれてやる
命令を発する気分は他動詞のまま持久力は積もっていた
砂塵を巻き上げるウインチは短縮授業のウインクのように
立体駐車場の著作権使用料、その弾道は室内に新刊を納めた
孤独のオゾン、ボールを投げても折り返す、類語地点は防がれる
グロテスクオメガ、道化師と遊民の灯籠流しを今年もまた
「あっていきますか」
首を振る 回転が悪い あしもとだけ強固な安らぎを憶え
黄昏だけ世間に受け入れられる幸運があり
明日は我が身とも その陽炎が唄い出す。ぞんざいにも――