予感
あらい
御とヲさまは弾き出された『酸漿』なのかもしれません
三日三晩思い込まれる、剥脱、「まだ見えません」
半熟卵の木漏れ日に沈みゆく列車を双方から塞ぐ、
乳状の不死鳥は たなびくは朱漆で 丸い影とあり
九分九厘。金の瞳が吹き消そうとする、手探りで おつもりで
何度覗き込んでもこの都が、関係する心臓が、とくとくと
わけなく語りはじめる、そのさきに、迷うものは花と咲かれる
底抜けに、へばりつく、わたしくたち、採光は塞がれてでも
口癖は安定している、副作用に現れるばかりであると
硬文学に彩る特約は、着衣と洋楽を無力感に浸した泡沫にあり
檸檬だけ、でっぷりと 浮かび上がる、泥酔した末の
水中花とは、錯綜した丸腰の禿鷹や、と食い下がり、繁く
「おやめなさって。」
入場券をなくした寝言では、恋人にもなれずに 至れずに窓際に
火葬場にも重力を掲げ、飲み屋街に網を仕掛ける、あれは水蠆の末裔
その日の水銀燈がみた あしの開かれた空蝉がぽつりぽつりと
ひきづられた明後日のそれは、積み重ねた今日ではないの
(昨夜の深雪は漏斗には通らないようだ)
たぶん きっと、膨らみ過ぎた風船は破裂する
(咲きかけた油膜の、コンクリートの虹のせい)その粃