壁と檻
武下愛

壁を突き抜けた先にまた壁その先には檻が待っている
檻は守る形で展開されているのか?
知能犯を守るためにできているのだとすれば
虚構でしかないルールになってしまう
言葉の玉で撃たれる事を恐れては生きていけない

言葉によりそうのであれば
いずれ苔むす事を覚えるでしょう
新しさではなく不確かさを伴って
命の在り方について考えた時
それぞれが様々な色を奏でて
生きている事を証明するのでしょう

苔むした壁から離れるとき
行かないでと聞こえてくる
どうしても意思がある事柄だから
檻はいずれ瓦解する
壊れないほどの強度が
人の作ったモノではあり得はしないから
あなたの意志を世界に向けていけばいい

突き抜けてってって
言葉を握りしめている


自由詩 壁と檻 Copyright 武下愛 2022-07-12 09:09:10
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