"Revolution"
津煙保存



         ノイズまじりの、
   奇妙な音の群れ が内耳を通過し、
撹拌   しながら襞を、 這い回る。


  声にならない
    壁の向こう側     壊れた楽器たち  雑踏  
  くしゃくしゃ 絡まり合うテープの束


   突然の落とし穴、
 暗い穴ぼこ、 
引きずり込まれていく蟻地獄、

   見知らぬ方向から飛んできたボール、
     ドーナツ盤が弾き飛ばした隕石の欠片、                   
       ブラックホール、

             歩いているのか、

  這いつくばっているのか、

手探りで進む 暗闇 を。

     いつまでも体内を侵食し続ける、
     そしてわたしも這い進んでいく、

 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9 No.9………


  薄く靄の立ち込めた架空のホームに
  壊れたプレイヤーのように延々と鳴り響くコール
  遠ざかる No.9






自由詩 "Revolution" Copyright 津煙保存 2022-06-24 23:42:58
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