肉2
ひだかたけし

曇天が
肉の激痛を包み込む
濃密な青の紫陽花が
熱風に揺れている
後頭部が脈を打ち
心臓は早鐘だ

わたしの自我が震えている
わたしの自我が震えている

一段高い生を掴むため
たましいの階段を昇るため

ホウ、ホウ、ホウ
鳩がどこかで鳴いている
ホウ、ホウ、ホウ
我慢強く、我慢強く
鳩がどこかで鳴いている


自由詩 肉2 Copyright ひだかたけし 2022-06-23 17:18:43
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