走り続ける、ボクたちは
坂本瞳子
逃げ出したかった
額に顕になった汗の粒を
見られたくなかったから
だるかったけれど
暑かったけれど
走り出してしまった
もう止まることなんて
できなかった
白いスニーカーの右足が
脱げてしまったけれど
どうにも止められなかった
だから
走り続けてしまったんだ
自由詩
走り続ける、ボクたちは
Copyright
坂本瞳子
2022-06-20 22:36:39