ひだかたけし

安定して
安堵して
朝の風を浴びる

行き交う人々は足早に
留まる人々は優雅に

待ち受ける一日の重み
待ち望む異界からの風

風は吹いている
折しも燕が鋭角に舞い
待ち受ける雛のもとへ帰っていき

熱く重い一日を縫って
風は吹いている

気層の底の神様が頬を膨らませ
あの大きな風は吹いている




自由詩Copyright ひだかたけし 2022-05-30 10:17:26
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