アンダーライン
末下りょう
切り傷はアンダーラインでしかない
無数の 傷を追うアンダーラインを皮膚に蓄積して 一つのすべての闇の
表面の奥行きに群がり
わたしが吐く息の端に止まる
静けさ
(
白、それが虚無であろうと
黒、それが傷痕であろうと *
)
強烈に晴れた日のわたしの影以上の傷などありえなく 強烈に晴れた日のわたしの影以上の闇などありえない
シンボルが飼い慣らす皮膚に引くアンダーラインが傷を追い 痛みに逆らいわたしを起こす
よそよそしい空欄を焼ける肌に放置して
自由詩
アンダーライン
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末下りょう
2022-05-02 13:11:01