ヒスフェル聖国参戦(一)
おぼろん

アジェスの森における戦況は、ヒスフェル聖国の聖王である、
オアシム・ラ・ハグールの耳にも届いていた。
早馬の報せによれば、ラゴスとクールラントは苦戦をしているという。
クールラントはともかくとして、ラゴスが苦戦する。これは予想外の状況だった。

「このままの戦況が続けば、両国の同盟は瓦解するのではないか?」
オアシム・ラ・ハグールは国務大臣ナジェス・ガランドゥに尋ねた。
「そうでしょうな。そして、次の目的地は、クールラントでしょうか。
 それとも、我が国ヒスフェル聖国でしょうか」
 
「余はアースランテのこれ以上の拡大を望まぬ。
 もし、アースランテを阻止しなければ、ライランテの全土が戦場となろう」
「は。おおせの通りにございます」

「時に、正魔導士オスファハンはおるか?
 彼に、今後の成り行きについて相談してみたいと思うのだ」
「承知いたしました。今すぐオスファハンを召喚することにしましょう」


自由詩 ヒスフェル聖国参戦(一) Copyright おぼろん 2022-04-24 12:50:38
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クールラントの詩