星の観察
七
季節を食べ終えて妖精は床下に眠る
たてものの屋上から見える木
その枝の集まりにはカラスが眠る
昼間、子供たちに小石を投げつけられたのだ
ときおりの短い夢にぶるっと身震いしながら眠る
わたしの痛みがなんだというんだろう
ひとはもうずっと星の観察を続けている
遠いむかし
炎のことさえ知らなかった頃から
いまだ恐れは消えない
生きていることも
死ぬことも
怖くて仕方ない
きみは透明になって眠ろうとするところ
化学反応のない夜のかたすみで
冷めた金属のように
暗くかがやく気持ち
星は残酷にまたたき
愛のことを言っている
なんども言う