RAIN
ミナト 螢

言いたかったこと
言えなかったこと

音を持つ前に
雨に戻して
あなたの頬を
優しく歩きたい

そっと拭う仕草で
嫌われても
透明な傷跡に
責任を持ちたくて

もうとっくに
分かっているはずの気持ちを
遠くから確かめに行くよ

雨上がりの街で
恥ずかしいくらい
濡れた瞳に
あなたが映るから


自由詩 RAIN Copyright ミナト 螢 2022-04-22 19:17:49
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