無題 リハビリ
無地


酒は金土しか飲まなくなった
煙草を吸う本数も減りつつある
ジャンクフードは少し胃もたれするからたまにしか食べない
どうでもいい男とは面倒臭くなって連絡を絶った
早く起きて外を1時間歩くことが習慣になった
死にたいと思うことがあんまりなくなった

未来のことを考えることが癖になった
通帳の残高と自分の残りの寿命を照らし合わせている
ニュースの内容は重くて不安になるから見たくない
恋人と仕事の転勤のことで喧嘩した
明日に響かない趣味を探すことが趣味になった
死にたいと思うことがあんまりなくなった

夜中にしか動けないことを自虐していた
男の名前を並べて満足していた
体に悪いことがいいことだと思っていた
煙草と酒のせいでいつも金がなかった
酒を吐きながら死にたいと泣いていた
ベースを抱えてうずくまっていた
取り返しのつかないことしかできなかった
後悔しかすることがなかった
ぼろぼろになりたかった
死にたかった


自由詩 無題 リハビリ Copyright 無地 2022-04-11 23:35:08
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