山桜 
あおば


ほとんど白に見える山桜
山中に点景のように咲いている
近くにいくと何しに来たというように
無視しようとするので
おまえを見に来たのだというと
ちょっと嬉しそうな顔をする
この人達は、
人を食って生きて居ないと思いながら
山道を歩いてゆく
集団で固まって咲くようになってから
人食いを考案したのだろうか
萌黄の林は静かで明るく
山桜も人を見つめることはなかった





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作2000.4.15


自由詩 山桜  Copyright あおば 2005-05-01 20:21:56
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