nowhere
ひだかたけし
ただここに
どこでもないここに
ポツンと取り残され
僕ら二人
日がな一日
木の実を食べ
遠い一日
足下には
巨大なイキモノが蠢いて
(眩めく予感に戦慄いて)
薄日の光に身をやつす
「アタマのなかの残像がボヤけて
でも何だかとても懐かしい
僕らは何処から来たのだろう?
僕らは何処へ去るのだろう?」
足下には
巨大なイキモノが蠢いて
隆起し屈曲するその感触
(決して掴み切れないその実相)
眩めく予感に戦慄いて
孤独の木の実を分け合って
遠い一日が過ぎてゆき
僕ら、
どこでもないここで
僕ら、
どこでもないここで