永遠
ひだかたけし

白く光る田舎の道を
カンカン鳴り響く踏切越え
海に向かって歩いていた

薫る潮騒、うねる波
何処までも続く浜辺に座し
わたし独りのたましいが
水平線を覗き込む

 遠く船が落ちていき
 水平線の向こう側
 無限の彼方に落ちていき
 眩暈するよに落ちていき

(その時わたしの魂は
うすい涙を流していた
明るい日差しを浴びながら
うすい涙を流していた)

「無限の彼方をいくものよ
戻り道を放棄して
果ての果てで掴むもの
それはいったい何なのか
刹那が開く瞬間に
それを掲げ在らしめよ」

  *

白く光る田舎の道を
カンカン鳴り響く踏切越え
海に向かって歩いていた

海に向かって歩いていた









自由詩 永遠 Copyright ひだかたけし 2022-03-31 19:17:21
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