緩やかに、春
ひだかたけし

緩やかに
風が流れる
弥生の宵、
懐かしい匂い
鼻腔を巡り
大気圏から降って来る
息吹く命の源を
ゆっくり静かに呼吸する

 あゝ魂はうっとりと
 息吹く命の香に包まれ
 何処までも何処までも
 広がっていくよな心持ち

季節は巡り
匂い立つ
肉感的な春が来た








自由詩 緩やかに、春 Copyright ひだかたけし 2022-03-21 18:09:05
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