アースランテ対ラゴス(七)
おぼろん

ガイザ・ネハの目に射られた者は、狂戦士となる。
狂戦士、すなわちバーサーカーである。
己の理性を失った者たちは、周りにいるすべての者たちに、
攻撃をしかける。例え、それが味方であろうとも、敵であろうとも。

ガイザ・ネハを召喚する長点は、
劣勢の味方を回復することにある。すなわち、
敵は敵同士をもって攻撃をし始めるからである。
エミル・アザルもそのことをよく分かっていた。

アースランテの兵は、今は七千に、そして六千へと、
減ろうとしていた。ここでサンクト・ガリを守り切れば、
ラゴスへの侵攻は阻まれるのである。

アースランテ、それはエミル・アザルにとっても難敵だった。
アイソニアの騎士がアースランテについたとあっては、
その活躍を抑えるためにも、アースランテの兵たちを葬らねばならなかった。


自由詩 アースランテ対ラゴス(七) Copyright おぼろん 2022-03-06 22:17:37
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
クールラントの詩