ラブソングよ、永遠鳴れ。
津煙保存
気がつけば、
懐かしい歌が僕のなかに流れていた。
昔、よく聴いていたんだった、
J-Pop なんて生まれていない、時代の頃。
一つの恋が終わり、
その残り香にさよならを告げる、
いつかまた会えたならと、願いをこめて、
一人の男の舌で巧みに巻かれながら、
軽快なリズムに合わせて言葉が弾かれ、
あっけなく終わる。
悲しい歌が流れていた────
僕は知っている。
霞のかかるこの街にも新しい季節は訪れて、
雲雀は天高く羽ばたいて歌うように宣言するだろう。
雷魚の漆黒の影は厳かに春の水面を弛ませ、
新しい種が風に乗り大地へと撒かれていくんだ。
この感情は変わらず迷彩の森をかたちづくり、
そしてさまよいながらも月の光をめざしていく、
僕たちは僕たちをとらえることができるかな。
ラブソングよ永遠鳴れ、
そうさ、永遠鳴れよラブソング、
鼓動の高鳴りのままに弦を張り踵を踏み鳴らせ、
愚かなるも生命のかたちして、
惑う一瞬の雨の奔り、星を喰らい星を撃ち、
光
闇
溶け込み、 飛び越えていくだけ、 タマシイ
真実はどこにある?
僕は知っている。
霞のかかるこの街にも新しい季節は訪れて、
雲雀は天高く羽ばたいて歌うように宣言するよ。
きみはどこにいる、