旧い友だちが訪ねてきた気がして
俺はうっかり夜の扉に手をかけた
友だちは俺を素通りして
何食わぬ顔をしてこう言った
やあ、初めまして気分はどうだい？
お前のおかげで、最悪さ
夜に意味を求めちゃいけない
そいつは奇妙な夜具にくるまって
夜の顔してるだけさ
二匹の蝶の幽霊がそいつを跨いでゆく
茨で編んだ鳥かごから抜け出せないってさ
俺はやっぱり欠陥品で
きっと友だちも欠陥品なんだろう
Hello、Hello、Hello
友だちよ
俺を、お前の頭の中に住まわせてくれ
Left handのギター弾きは音速で壁にめり込んだまま
今でも爆音を響かせている
うす青い光が照射されて
お前がうまれた時の話をしよう
青い月の肌ざわり
まるで深海
ゆっくり沈め、底まで