戦士エイソスとヤゴンの竜(三)
朧月夜

ヤゴンの竜は、その時一頭であった。
すなわち、その他の竜はあらかじめ退治されていたのである。
しかし、どうしても人々には倒せない一体がいた。
それに向かって、今戦士エイソスは挑もうとしている。

戦士エイソスは魔導には秀でていない。
そのため、ヤゴンの竜へは剣一本でもって対峙しなければいけない。
しかし、戦士エイソスにも勝算はあった。
目つぶしの魔力を持った、薬草を持っていたからである。

戦士はその目つぶしでもって、ヤゴンの竜の視界を奪う。
ヤゴンの竜は、いたずらに攻撃をしかける。その相手が誰かも分からずに。
戦士エイソスはまず、その目に、そして翼に攻撃をしかける。

ヤゴンの竜は徐々に弱っていった。最初にも言ったことだが、
これがヤゴンの竜の最後の一体である。そのヤゴンの竜を、戦士エイソスは倒した。
そして、その手に光る精神の球が宿されたのである。


自由詩 戦士エイソスとヤゴンの竜(三) Copyright 朧月夜 2022-02-18 17:15:31
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クールラントの詩