もどかしい光
やまうちあつし

爪弾く指は
同じところを行ったり来たり
そのくせしばらく経つと
悲しみを言い当てる
   
もどかしさの中に
光とどまる
 
存分に
やさしくなるといい
それは権利

そして好きなだけ
しあわせに
それは義務

遠い場所から
誰か見ている
とても

顔も名前も
忘れたような


自由詩 もどかしい光 Copyright やまうちあつし 2022-02-04 19:14:01
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