闇のスケルツォ
マークアーモンド

夜を飾る女が闇のダンスの指南役で
秘密の原始をあじわう

夜間飛行の天使はときどき行き先を喪って
微かにきこえる古いブルースに耳を傾けている

闇のスケルツォは楽章をかえても
いつか交響曲になれるわけではない

戦略的撤退は夜に相応しい哲学なのだ

すべての小宇宙は雑草のように
これからも環境に順応して生き延びて行く

そして新しい生命をはぐくむのだろう

ちなみに僕はびっぐAで一番たれの絡まった
焼き鳥をつい買ってしまう少国民なので

渋谷駅前の再開発にはちょっと寂しいぐらいの感慨があって
道玄坂にバイクをとめてロック喫茶にきどってゆく馬鹿たれが

僕だったのだけれど
そんな時代もあったりしたのですね




自由詩 闇のスケルツォ Copyright マークアーモンド 2022-02-03 09:31:38
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