復讐への旅路(三)
朧月夜

エインスベルたちがその旅を始めてから、すでに五日の時が経っていた。
ファシブルへの道のりは、まだ半ばである。
というのは、ユーラディアの谷はうねうねと蛇行しており、
中には道なき道、という場所もあったからである。

オパ・ビアの群れの次に現れたのは、巨大な蜘蛛たちである。
彼らの外骨格には、やはり剣やハルバードは通用しない。
弓矢を撃っても無駄である。クロスボウのボルトで、
かすり傷がつけられるくらいであろうか。

ここでは、ハザック・アザンが活躍した。
ハザック・アザンは、幽冥界から多数のアンデッドを召喚した。
そして、アイソニアの騎士や盗賊ヨランが蜘蛛たちの目を潰していく。

敵を倒さなくても、敵を無力化できれば良いのである。
アンデッドに気を奪われ、視界を失った蜘蛛たちは、お互いに攻撃を始めた。
エインスベルらの勝利である。その隙に、彼らはその道程を急がせた。


自由詩 復讐への旅路(三) Copyright 朧月夜 2022-01-25 17:56:00
notebook Home
この文書は以下の文書グループに登録されています。
クールラントの詩