ワイバーン狩り(三)
おぼろん

リュシクイアの街は、権力に反するような保守的な街であった。
他者の援護など求めない、というのがリュシクイアの理想である。
しかし、ワイバーンが相手となれば話は別であった。
魔獣には魔法をもって対峙しなければならない。

しかし、リュシクイアの街に魔導士は多くなかった。
彼らの一部は戦士エイソスを援護したが、
十分な戦力とはなりえなかった。
やはり、首都カラスガラからの援軍が必要だったのである。

戦士エイソスは、その名に恥じない働きをした。
ワイバーンは一頭一頭倒されていった。
戦士エイソスは、そのことを誇りに思う。

自分はクールラントの国益に叶っているのだと。
この場にアイソニアの騎士とエインスベルもいれば、と、
戦士エイソスは思った。なぜ、彼らは招集されなかったのだろうか?


自由詩 ワイバーン狩り(三) Copyright おぼろん 2022-01-22 00:59:48
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クールラントの詩