未来
ジム・プリマス
冬の張りつめた空気に響く
G線上のアリアの荘厳な旋律
魂の内と外の境界に意識を合わせて
六番目のシプナスが繋がるのを
さっきから待ち続けている
天球と地球から伝わる波動は
まだ天恵をもたらしてはくれない
タバコに火をつけて紫の煙を吸い込む
身体に浸透するアルカロイドも
この夢想の助けにはならない
神の不在を嘆いても
いたずらに時が過ぎてゆくだけだ
人の悪意と抱えている虚無が
この世界を地獄化している
荒廃が世界を崩し、純化し
この野の地に再び花が咲き
新しい時代の風が吹くのに
あとどれくらいの
時間が必要なのだろう
冬の日、一人、想いを馳せる