一月を一人
末下りょう
細く
細かい
光線を
縫い通すような
風が
白日の
一月の
男を
一人
死なそうとしていた
カクシンは
カクシンに
届かないことに うろ たえ
永遠と一瞬の
共食いを
連写する
光を
吐き
暗黒を
けずる
ヒトはなにを
恐れれば
ヒト リ なのだろう
消しゴムのような
死を
なくして
ただ 明白な 足跡が
目前の
闇に
凪ぎ
自由詩
一月を一人
Copyright
末下りょう
2022-01-08 09:40:06