そうして世界は
ひだかたけし

わけもなくしんどくて
ベッドに沈んだままの休日
気だるく甘美な死を思う

(緑の芝生にいつしか立って
思い思いに踊っている 
私たちはたださみしいのだ)

ふるさとを遠く後にして
毎夜毎朝後にして
不安に駆られ
ベッドから出られず
昨夜の夢を追っている

  *

わけもなくしんどくて
ベッドに沈んだままの休日
寸分違わぬ暴力的な死を思う

(緑の芝生にいつしか立って
思い思いに踊っている 
私たちはたださみしいのだ)

時間は無表情に過ぎていく
宇宙は無関心に広がっている
差し込む陽射しがただ眩しい
そうして世界は続いていく

そうして世界は続いていく









自由詩 そうして世界は Copyright ひだかたけし 2022-01-04 18:56:34
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