きょうが春なのか秋なのか
すこしもわからない
見当もつかない
半袖のシャツも温かい上着も
どっちも捨ててしまう
なんだか灰色になってしまうよ
灰色の奥でどうやっても変わらなくなってくよ
なんだかたくさん捨ててしまった
一人ぼっちでいるときは
これくらいでいいのかもよ
これくらい足りないほうが

きみを好きなのか嫌いなのか
ちっともわからない
どっちかなんだ
手をつなぎたいし目を背けたい気もする
どっちかなんだどっちかが正解なんだ
ため息をついてどっちも選ばない
僕にしか選べない間違いを
今日もポケットに入れて朝を待っているよ
なんだか大事なものをなくしてしまった
大事なものであった場所が
真っ白になって汚れるのを待ってるよ
汚れるの待ってるとき
とても清らかな気分でいられるよな
何かでいられるよな

なんだかたくさん
こわれてる
なんだかたくさん
なくなした
なんだかたくさん
なんだかたくさん

会えない行き先のバスにのって
どこかに行っちまった連中に
手紙を書いておく
そいつをいつも持っておこう
空の中で淀んで混じり合う
言葉なんてどうでもいい
心なんてどうでもいい
海の底で腐って見えなくなれ
手紙なんてどうでもいい
もう存在してたことなんてどうでもいい
同じバスに乗っても
同じ眺めを通り過ぎても
最後に停まるバス停が一緒でも
会えやしない
あんたの欠片を持ってだらだらと引き伸ばしてるだけだ
欠片は欠片さ
いくら集まっても何も起きない
バラバラの偽物さ
元通りにならないパズルだ
なんだかたくさんいらないものが混じってる

でももういいだろ？
なんだかたくさん
なんだかたくさん
回り道したみたいだけど
なんだかたくさん
いらないものをもって
バスに乗ったんだ
最後にちゃんとそいつらを抱えたまま
一つ残らず抱え込んで
戻ってくバスを見送ったら
もうあとはどうでもいい
終わったって思っていいだろ
ここで誰かを待つなんてできない
頭がおかしくなっちまうさ
そんなことしてたら

なんだかたくさん
回り道をしたみたいだけど
ちゃんとここにきたんだって
ちゃんと
終わったって思ったっていいだろ
ここで誰かなんて待たない
頭のおかしいやつがすることさ
そんなこと