夜の断章
ひだかたけし
静謐の夜を穿つ
透明な明滅は
哀しみの在り処を指示し
沸き立ち、立ち消え
律動する
冷える夜底をひっそりと
移動していく影
背景に流れ
根なし草の寂寥と
一握の希望を落とし込み
未来未知へと歩み入る
生まれゆくもの、消えゆくもの
それらそれらの果てなき循環
未来永劫の螺旋を描き
朽ちて創られ爆発し
永久なる世界に憧れて
ひたすらひっそり息づいて
自由詩
夜の断章
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ひだかたけし
2021-12-13 20:43:12
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