ガラセラの樹
朧月夜
ガラセラの樹を目に見えるようにするためには、
まずはそれを囲む魔物たちを退治する必要がある。
なぜなら、ガラセラの樹は生命の呪いの欠片を元にして、
結界を生むものであるからだ。
その高さはゆうに二〇〇マルテをも超えるとされている。
おまけに、その枝葉は永遠に伸びているとも、噂されていた。
アイソニアの騎士たちの一行は、勇猛果敢にも魔物たちと戦った。
そして、いつしかガラセラの樹が見えるようになった。
そこからは、盗賊ヨランの仕事だった。
盗賊ヨランは次元を超える魔法を駆使して、ガラセラの樹の果実までたどり着いた。
その果実はどんな果実とも違う、魔力を有した果実だった。
アイソニアの騎士たちは、ベル=ダッジアの邑まで戻る。
オークの呪いの闇に覆われていた邑は、清澄な空を取り戻した。
これもアイソニアの騎士たちの、ささやかな冒険譚の一つに過ぎない。
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クールラントの詩