ベル=ダッジアの邑
朧月夜

氷の土地クールラントと、炎の土地ラゴスとの間には、
ベル=ダッジアの住むむらがある。
ベル=ダッジアとは小人族の一種で、背中に羽根を持つ種族である。
それがために、奴隷商人の恰好の商品とされることも多い。

ベル=ダッジアの邑は、当時オークの呪いによって、
厚い闇の雲に覆われていた。その闇の雲を取り除けるのは、
ガラセラの樹に実る七色の果実だけだった。
アイソニアの騎士、エインスベル、盗賊ヨラン、そして戦士エイソスは、

無謀ともいえる彼らの願いを聞き入れた。
なぜなら、ガラセラの樹とは通常は目に見えぬものであり、
その周りには幾重もの結界が張り巡らされているからだ。

そして、侵入者たちの出入りを拒むかのように、
恐ろしい魔物たちが闊歩している、そのような危険な土地に、
アイソニアの騎士、エインスベル、盗賊ヨラン、戦士エイソスは踏み込んだのだった。


自由詩 ベル=ダッジアの邑 Copyright 朧月夜 2021-12-10 01:23:07
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クールラントの詩