途上の光
ひだかたけし
眼が見ることのできる前に、
涙することをやめなければならない。
耳が聞くことのできる前に、
感じることをやめなければならない。*
僕たちはいつも
入り口の前で立ち止まる
様々なトラウマや欠落のため
過去に囚われ歪になり
もっと華麗なシーンが在る
もっと妖艶なアナタが居る
時空を超え快苦を超え
囚われのない態度で
世界と宇宙と相対せたら
在ることの謎にうち震え
聖なる未知へと歩を運ぶ
砕ける波頭のどよめきを
確かな信へと置き換えて
*メイベル・コリンス『途上の光』
自由詩
途上の光
Copyright
ひだかたけし
2021-12-08 19:28:55
縦