未明の馬
塔野夏子
一面銀になびく草の原を
未明の馬が駆けてゆく
どこからどこへ駆けてゆくのか
ほこらかな そして不思議にしずかな躍動で
一面銀になびく草の原を
駆けてゆく未明の馬は
そうだ きっと
どこからどこへなどという問いの
埒外にあるものなのだ
ただ駆けてゆく
ほこらかな そして不思議にしずかな躍動で
一面銀になびく草の原を
自由詩
未明の馬
Copyright
塔野夏子
2021-12-07 11:49:27