カンバス
ひだかたけし

眠りの
夢の
底割れ
目覚めるモノ
輝く尖塔を壊し
ジクザクに走る力線
煌めく城壁を巡り
スイチョクに伸びる力線
開いた瞳から触手伸び
掴み取る、掴み取る
掠め現れる無数の影を

ソレハソレハ柔らかい
ソレハソレハ絶えず変容する

漆黒の渦を巻きながら
純白の毛布に横たわり
突き上げてくる衝動
育み決断する願望
響き渡る意志ノ
光の庭で踊っている
泡を吹き泣き笑い
解き放たれた血潮ガ
深まる青に噴きアガル

(赤いランドセル背負い
夕暮れスキップする愛娘
懐かしいね、哀しいね
澄み切った脳髄に
浮遊する記憶を
もはや腐れ縁と
残念断念覚悟し
残酷に切り離す
意志を成就するため
不断の創造に向かって
自由な舞台で踊り在るため)

眠りの
夢の底抜け
目醒めたモノ
鳴り響く、鳴り響く
あらゆる影と共鳴シ
底の底から突き上げる
熱いオモイを一にして!

















自由詩 カンバス Copyright ひだかたけし 2021-11-20 18:37:08
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