この地上にて
ひだかたけし

一陣の風、
吹き抜ける
この晩秋
空は青く
何処までも高く
天蓋は涯までまぁるく
外部はなく
凪いで
人々は歩を進める

この地上にて

神々は居られ
その豊穣なる艶姿
人々は気付かず
己の神の似姿を
ケダモノと嘲笑う
孤立の時代、
自由を求めて
表層の岸辺を
一人彷徨う

(切断された魂は
孤独に喘ぎ、孤独に毒され)

一陣の風、
吹き抜ける
この晩秋
空は青く
何処までも高く
天蓋は涯までまぁるく
外部はなく
凪いで
人々は眠りにつく

この地上にて











自由詩 この地上にて Copyright ひだかたけし 2021-11-18 18:25:56
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