すべては澄みわたり凪いでいた
ひだかたけし
それを夢見たのはいつだろう?
すべては澄みわたり凪いでいた
吹き抜ける風、高い空
光の彼方に虹は立ち
すべては澄みわたり凪いでいた
秋も半ばこの十一月
日射しの入射は既に深く
カーテンを開ければ降り注ぐ
陽に曝されて酔い寝を解く
わたしは独りの修羅なのか
孤独な一人寝の深い夜に
心の底から沸き立つもの
己を静かに鼓舞しては
夢見の底へ連れていく
夢見の底の光の界
黄金に輝く岩峰と
遥か広がる天空と
それを夢見たのはいつだろう?
すべては澄みわたり凪いでいた
吹き抜ける風、高い空
光の彼方に虹は立ち
すべては澄みわたり凪いでいた
すべては澄みわたり凪いでいた