すべては澄みわたり凪いでいた
ひだかたけし

それを夢見たのはいつだろう?
すべては澄みわたり凪いでいた
吹き抜ける風、高い空
光の彼方に虹は立ち
すべては澄みわたり凪いでいた

秋も半ばこの十一月
日射しの入射は既に深く
カーテンを開ければ降り注ぐ
陽に曝されて酔い寝を解く
わたしは独りの修羅なのか

孤独な一人寝の深い夜に
心の底から沸き立つもの
己を静かに鼓舞しては
夢見の底へ連れていく
夢見の底の光の界
黄金に輝く岩峰と
遥か広がる天空と

それを夢見たのはいつだろう?
すべては澄みわたり凪いでいた
吹き抜ける風、高い空
光の彼方に虹は立ち
すべては澄みわたり凪いでいた

すべては澄みわたり凪いでいた




















自由詩 すべては澄みわたり凪いでいた Copyright ひだかたけし 2021-11-04 18:45:29
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