いつかの初雪
TwoRivers
いつかの初雪はみぞれでした
おとうさんもおかあさんも
いつもより暗くいつもより早い
そんな朝でした
いつかの初雪はみぞれでした
バス待つみんなが
弱くなりつつあるそれを
寒そうに見ていました
いつかの初雪はみぞれでした
紅葉にまぶした白は
すぐに日が差して
ただ濡れているだけでした
いつかの初雪はみぞれでした
みぞれということばも
初雪ということばも
確かにこの日知りました
それは五歳の
11月1日金曜日の朝でした
それがわたしの初雪でした
自由詩
いつかの初雪
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TwoRivers
2021-10-29 21:21:48