ゆめみる
這 いずる

茄子が染み渡り味に飽きた。ふた口食べてあとでお腹すくんだろうな、と思いながらもう胸が食欲以外でいっぱいで、言葉が重荷となって夢を見ることを強制する。何もしてないのに疲れてる?ってどんなに無神経なこと言うの。一番残念なのは私で、低体温の震えから満足な反応を返せなかった。作ってくれたご飯食べきれない。ひどく疲れて食欲がないけど、さっきまで寝てた。なんでだろうな。私は夢を矯正して、夢に期待して、今日見る夢がまた楽しいものだといいなと思って、夢を見て、起きて夢が楽しかったなと反芻して、早く寝たいと願って、働いているとき寝ることだけを思って、ここから解き放れた時は夢でよく行くあの海辺の村で、寝て過ごしたい。


自由詩 ゆめみる Copyright 這 いずる 2021-10-14 18:57:50
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