ゆらぐ
坂本瞳子
だいぶ痩せてしまったみたいだ
指輪がゆるくなるなんて
我慢をしているつもりはないのだけれど
気持ちには嘘をついているかもしれない
不安に思うことは多々ある
笑顔はできているだろうか
自分に自信がもてない
信頼しているつもりだけれど
指輪がゆるくなったということは
はずすべき時がきたということ
誰かがそんなことを言っていた
いつのことだか思い出せないけれど
そうしようとは思うのだけれど
本当にそれでいいのだろうか
ゆるい指輪はいまも
くるくると回り続けている
自由詩
ゆらぐ
Copyright
坂本瞳子
2021-10-13 22:46:13